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3DLTの使い方の小ワザ  No.31
なんだかすごく今さら感が漂ったりしますが、3DLTを使う時のちょっとした小ワザです。実を言いますと、自分がこれを理解したのがつい最近だったっていうだけのことなんですが(^^;。

使用アプリ:ComicStudio2.*EX、3.*EX


実は3DLTは、2と3で操作方法が大分変わっているんですが、ちょっとここでは説明しきれないので;基本的な操作方法はマニュアルを読んでいただくとして;

3DLTを起動して、デフォルトの状態で描画すると、自然に垂直線にもパースのかかっている、要するに3点透視になっていますよね。
私は、これはずっと3Dの特性上しかたのないことかと思っていたんですが、そうすると、手で描いたパースと合わせるのが大変だし、ちょっと使い所が限られるなあと思っていたんです。少女漫画系の画面で、3点透視なんて、滅多に出番がないですし。
でも!ちゃんと対処法がありましたー。

3dlt1.jpg
上が、デフォルトの状態で描画した箱。縦線が垂直ではなく、画面の遙か下の方に3点目の消失点のある3点透視になっています。
下が、二点透視にして描画した箱。使ったオブジェクトは同じものです。縦線がちゃんと垂直になっています。


というわけで、その操作法です。
2と3では、操作方法も3DLTを起動した時の画面も大分変わってしまったんですが、基本的なやり方は一緒です。操作パネルや項目の位置も違いますが、ほとんど同じことができるはずです。

まず、普通に3DLTを起動して、使いたいオブジェクトを読み込みます。ここでは解りやすいように、立方体の「木箱」のオブジェクトを使いました。ちなみに自作です。
「カメラ」をアクティブにすると、画面に青い十字(カメラ焦点)と、赤い十字(消失点)が表示されます。
3dlt2.gif
このキャプチャ画像は3のものですが、2でも表示されている十字等の意味は同じですよ。

3dlt3.gif
消失点の赤十字を動かして、カメラ焦点の青十字に重ねます。

3dlt4.gif
今度は、オブジェクト自体を上下に「移動」させて、上下の角度を決めます。
この時「垂直」や「左右」を『回転』させて見た目の角度を決めると、タテ線が原稿用紙の画面に対して垂直にならなくなってしまいます。
そうならないためには、オブジェクトは基本的に『移動(左右、上下、前後)』と『回転』の「水平」だけで動かします

原稿用紙の欲しい位置にオブジェクトを持ってくるには、重なった青十字と赤十字をいっぺんに動かします。そうするとオブジェクトも一緒に動いてきます。

3dlt5.gif
パースがかかりすぎて、オブジェクトのひずみが強すぎる、と思った時には「パース」の数値を下げます。
パースがかかりすぎている、と言う状態は、要するに二点透視の消失点の二点が近すぎる、ということです。画面をうんと縮小してみると解りますが、消失点である赤十字は、実は同一水平線上にもう一つあります。「パース」の数値を下げると、この二つの赤十字の幅が広がっていくのが解ります。


これで、欲しい位置、欲しい角度にオブジェクトを置くことができたら、「OK」を押して描画します。
3dlt6.gif
縦線は垂直ですから、自分でパースを取った二点透視の背景の中に組み込んでも違和感が出ません。
やりやすさとしては、最初に3DLTでオブジェクトを置いてから、そのオブジェクトを基準にパースを取って消失点を求めた方が早いとは思いますが、おおまかな背景は手で描いて、めんどくさい小物なんかを3DLTで配置することができるので、私はこれで3DLTの実用性がぐっとあがりました。

ものすごく正確には、この方法でやっても3DLTで描画したものは横線が完全な直線ではないはずなので、直線で取ったパースとは微妙なずれは発生しているわけですが、まあ誤差の範囲だと思います。見る方は定規あてて測るわけじゃないですし(笑) それっぽく見えればいいわけです。



こっから先は、ご参考までに私が3DLTを使う時の設定です。
キャプチャ画像は3のものです。2にはない設定項目もあるかと思いますのでご了承ください。


3dlt7.gif

1「トーン線数/濃度」
トーンは、デフォルトでは60線30%と70%の二段影になってますが、二段影はちょっとうるさいので、70%の影はナシにしています。
トーンの線数や%は、ここの表部分に直接数値を入力して変更できます。大体影トーンは50〜60線の、15%〜30%で入れています。

2「光源の方向」
光源の方向をここで変更できます。
他の絵との兼ね合いや、影の入り方をプレビューで見ながらぐるぐるいじります。

3「階調化設定」
ここのスライダで、影の入る範囲を変更できます。
また、このスライダをドラッグしてパレットの外まで持っていくと、影部分のトーンを「捨てる」ことができますし、スライダ内をクリックすると、位置に準じた濃度の影を追加することができます。

4「線幅」
輪郭線の線幅をここで変更します。
私はだいたい、3〜5くらいの数値でやってます。この辺は絵柄に合わせて様子を見ます。

5「外枠線強調度」
ここで設定すると、一番外の描線部分だけ太くすることができます。
使ったり使わなかったりですが、使う時はたいてい100(最高値)とかにして使ってます。

6「検出精度」
3Dのオブジェクトから、どの程度精密に線を拾ってくるかの設定です。
デフォルトは50で、たいていこのまま使ってますが、欲しい線が出ない時は様子を見ながらあげています。
ただ、上げれば欲しい線が取れるかというと必ずしもそんなこともなくて(^^; いる線は結局出ないのに、曲線部分のいらないがたつきとかを拾ってくることもあるので、この辺も様子を見ながらです。

7「奥行き設定適用」
滅多に使いませんが、ここにチェックを入れると、描線に奥行きを付けることができます。つまり、手前にあるものの線は太く、奥にあるものは細く、とかそういうことができるわけです。逆に手前の方を細くとかもできます。
ここにチェックを入れると「奥行き設定」のボタンが押せるようになりますので、それで出てきたウィンドウ内の曲線グラフでどの位置にある線をどの位の太さにするかを設定できます。また、外枠線にだけ、この奥行き設定を適用させることもできます。


実は、トーンで影を入れたりしないで、線画だけで使うこともよくあります。
3dlt8.gif
「陰影」の所のチェックをはずすか、スライダ部分でトーン階調を全部捨ててしまえば、線画だけにできます。
また、デッサン人形など下描きのアタリに3Dを使う場合は「ラスターグレー」か「ラスター階調」を選択すると、トーンで何段かに分けた陰影ではなく、グレー階調のつるっとした(ぬるっとした?)3D画像として描画されます。「ラスターグレー」か「ラスター階調」を選択すると、隣の「属性」の項目で「下書き」を選択することもできるようになります。…不思議な仕様だけど。

トーン階調は、上の画像のように、何段も影を入れることもできます。
いくつまでできるのかは試してないけど…(笑)
影は100%、つまりベタにすることもできますよ。

そして下の方の「スムース」ってのがどうもよく解ってません…(^^;
チェックを入れると、どうも、3Dオブジェクトの曲面制御をリアルタイムで行うってことなのかな、とは思うんですが、だいたい面白い結果になってしまうばかりで。オブジェクトによっては、これにチェックを入れると綺麗な結果になったりするのかなあ…。うーん??


余録で、もうちょっといくつか。
この辺も、確か2にはなかった設定項目もあると思います。

3dlt9.gif
上のこのアイコンで、選択したオブジェクトの面反転をすることができます。
市販のコミスタ用の素材とかなら気にすることはないんですが、自分で作った3Dオブジェクトとかだと、面が反転してしまっていて、描画がおかしくなったりすることがあります。
まあ、自作の場合は、3Dソフトの方で面を反転して作り直せばいいんですが(笑) 一応3DLT上でも、面を反転させて描画することもできるよ、と。
また、「表示」タブ内の「オブジェクト両面表示」の項目で、選択したオブジェクトを、読んで字のごとく「両面表示」させることもできます。
3dlt10.gif
細かいパーツごとにオモテむいてたりウラむいてたりと、個別に設定しなおすのがめんどくさい時は、これで一気に両面表示!…でまあ、結果的には解決するんですが、これにチェックをいれると、タダでも見にくい3DLTのプレビューがもっと見にくく…なってしまうという…ことがあるので注意です。「OK」を押せば、ちゃんと綺麗に描画はされるんですが…。なぜこんな仕様になっているのかなあ;

その下の、キャプチャではグレーになっている項目は、「テクスチャ」の設定がある場合のテクスチャの表示の具合を変更する箇所です。でも3DLTのテクスチャって「影」の扱いで、ちょっと使い所が難しい…。


…とまあ、私が理解して使えているのはこんな所です。
何しろそもそも3Dってモンをさっぱり理解していなかった私ですので、色々と手探りですが…。
とりあえず、このくらいの理解度でも何とか使えて、その恩恵にはあずかれるようになってきましたので、今まで敬遠していた方も、ちょっとさわってみると面白いと思いますー。
実際、すっげー便利なんですよ、いやホント。


ところで、shadeでオブジェクトを作って、プラグインを使ってコミスタ3DLT形式に書き出す場合なんですが、どうもやっぱり掃引体がおかしくなります。
なんか…セルシスの方では「直した」って言ってるんですが…やっぱりおかしくなるような気がする。あんまりちゃんと確認してないんですが;
shadeで作る場合、掃引体は、バラして「自由曲面と閉じた線形状」の状態にしてから書き出した方が確実だと思いますー。
objとかに書き出せば全然大丈夫なんですが。

あ、あと今回のサンプル画像で使った木箱の3Dデータもアップしておきます。
端がずれてたり、上下の板のスジがどうしても出せなかったりしてあまりいい出来ではないですが;立方体のオブジェクトなら色々いじってみる時に解りやすいのではないかと(^^;

kibako.lzh9 KB

obj形式のファイルですので、2でも3でも読み込めます。lzhに圧縮してありますので、解凍して使ってください。
at: 2005/09/01(Thu)

まぐまぐ  2007/05/05(Sat)/22:31:02   No.72
いつも楽しく拝見してます。
最近EXに上げたばかりなのでまだ機能は勉強中なのですが、とてもとても参考にさせて頂いております。

線画のみで使用する場合ですが、もうひとつ方法があるそうで、
3Dを読み込んだ「3Dグループレイヤー」を「トーン階調」で描画している時に、レイヤーの設定から「グループ解除」すると、線画と階調ごとのトーンレイヤーに分かれるそうです。
但し「ラスターグレー」の時はできませんでした。また、解除すると3D情報は失われるのでポーズの変更ができません。
最後の仕上げ用でしょうか…デッサン人形等の動かすツールには微妙ですが、自動でついた影をもう少し自分で加工したい、という時は良いようです。

もし重複しておりましたら申し訳ございません。これからも楽しみにしております。

摩耶薫子 [URL]  2007/05/06(Sun)/05:21:55   No.73
まぐまぐさん、書き込みありがとうございますー。
確かにグループ解除で、自動で付いた影も加工できますよね。また、3Dグループレイヤーのままでは、3Dのレンダリングの線は、塗りつぶしツールやマジックワンドが線があるとはみなしてくれないので、3Dをもう動かさない状態にしたら、グループ解除をした方が、その先の仕上げがやりやすいかもしれません。
私は気が小さいので、3D情報がなくなるよ! と言われるとついびくついて、レイヤーを複製してから、片方を非表示にして、片方のグループを解除する、というなんか煮え切らないやり方をつい取ってしまうんですが(笑)
これからも、何かお気づきのことがありましたら、ぜひお知らせくださいー。

まぐまぐ  2007/05/06(Sun)/20:07:22   No.75
考えてみたら今更な話題にレス頂きまして恐縮です…有難うございます。
先ほど試したらラスターグレーも解除できました。どうしてできないって思ってたんだろう;;;間違い書いてすみませんでした。

解除できると知る前はその都度階調なしにしてレイヤーに変換してせっせとトーンを貼っておりました。なんて無駄な事…(笑)

解除できると知った後はレイヤー複製して予備を作ってます。
これもイキナリ注意ではなく(笑)レイヤー変換の時のように「元のレイヤーを残す」を選択できればいいのにな…、と思います…。

最近ではコミスタ起動するたびにほとんどかぶりつきでお邪魔しております。
いたずらにカウンターを回してしまって恐れ入りますが、また不明な所ございましたら伺わせて頂きたいと思います。

摩耶薫子 [URL]  2007/05/07(Mon)/23:38:49   No.76
あ、やっぱりまぐまぐさんもレイヤー複製してますか(笑)
>レイヤー変換の時のように「元のレイヤーを残す」を選択できればいいのにな
ホント、これができたらいいですよねー。

今さらな話題なんてことはないですし、見て下さってる他の方にも参考になることもあると思いますので、書き込みいただけるのは嬉しいですー。すごいさりげないことを、私が気付いてない可能性もあるし!(^^;
これからもどうぞよろしくお願いします。


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